近年「資産運用に興味がある」このように考える女性が増えています。
現代の日本では依然と意識が変わってきており、女性の方でも「自分の資産は自分で増やす」という考えが根付いてきているためです。
お金は置ているだけでは増えていくことはありませんが、適切に運用していくことで資産を増やしていくことは可能なのです!
本記事では資産運用のコツやおすすめの投資方法、資産運用を失敗しないポイントなどを紹介していきます。
資産運用に興味がある女性の方、ぜひ参考にしてみてください!
目次
資産運用と投資の違い
おすすめの投資方法を紹介する前に、まずは資産運用と投資の違いについて知っておきましょう。
資産運用とは、お金や不動産といった資産を運用して増やしていくことです。
ここでいう資産とは現金に限らず不動産や保険商品など、様々な金融価値を持つものが含まれます。
そして資産運用には「投資」と「貯蓄」の2種類の方法があります。
投資とは、利益を得るために株や企業に資金を投じることです。
株式投資や不動産投資などが、投資にあてはまります。
貯蓄とは、資産を貯めること全般を指します。
銀行の普通預金やタンス預金などが、貯蓄にあてはまります。
以上のことから「資産運用」と「投資」は広義の意味では同じものといえます。
しかし一般の理解としては「資産運用より投資の方が、より強く資産を増やすために行うもの」という認識があります。
本記事では、資産を増やすために行う「貯蓄よりも投資寄りの資産運用」について紹介していきます。
女性の資産保有状況の現状
続いて、女性の保有資産状況を紹介していきます。
総務省統計局が2021年の5月に出した「2019年全国家計構造調査」によると、単身世帯の女性の金融資産保有状況は以下のようになっています。
出典:総務省統計局ホームページ
この調査結果の中で、注目してほしいのが40歳代です。
40歳代女性の金融資産残高は約800万円となっていますが、金融負債残高も約450万円となっています。
つまり差し引きした残高は、約350万円となることが分かります。
現代の日本は少子高齢化等の影響もあり、将来的に貰える年金は減り続けています。
「老後2000万円問題」という、老後に2000万円足りなく算出が金融庁より出されていることは有名ではないでしょうか。
40歳代の女性が定年になるまでの残り20年で、金融資産残高を350万円から2000万円まで増やすためには、銀行に普通預金をしているだけでは難しいです。
そのため今ある資産を適切に運用し、お金を増やしていく必要があるのです。
女性が上手に資産運用をする4つのコツ
女性が上手に資産運用をするコツは4つあります。
- 支出をカットする
- 目標を具体的に設定する
- コツコツと貯金をし続ける
- 資産運用をしてお金を増やす
それぞれのコツについて、詳しく紹介していきます。
①支出をカットする
まずは支出を見直して、カットできることろはカットしていきましょう。
なぜ支出を減らす必要があるのか、理由は2つあります。
1つ目の理由は「支出を減らすことで資産運用の元手を増やすことができる」です。
資産運用の元手は多ければ多いほど、投資効果は高くなります。
具体例として元手100万円と150万円の2パターンで、年率5%の利益がでる運用をした場合のシュミレーションをしてみます。
元手100万円では1年目の利益5万円、5年目の利益は約28万円です。
一方元手150万円では、1年目の利益7.5万円、5年目の利益約91万円となります。
このように元手の差が1.5倍あると、5年後の利益の差は3倍以上と大きな差が生まれます。
2つ目の理由は「資産運用で資産を増やすより、支出をカットする方が簡単かつ確実だから」です。
元手100万円を1年で112万円にするためには、年利12%の利回りで資産運用する必要があります。
この利回りの実現には、相当の投資知識とスキルが求められます。
しかし1ヶ月1万円支出をカットすれば、年利12%の利回りを達成するのと同様の結果を得ることができるのです。
必要経費を削る必要はありませんが、今一度生活を見直し無駄な支出を省くようにしてみましょう。
②目標を具体的に設定する
次に、資産運用で得たい目標を具体的に設定しましょう。
資産運用の利回りは高ければ高い方が良いのですが、あまりにも目標が高いと途中で挫折してしまうこともあります。
自分の資金やライフスタイルを元に、適切な目標値を設定することが重要です。
一般的に資産運用は「年率5%程度の利回り」を目標とすることが多いです。
5%と聞くと少ないように思えるかもしれませんが、1000万円の元手で5%の利回りを得続けた場合、5年後は約1276万円、10年後は約1629万になります。
このように、利回り5%でも長期間運用することで、資産を増やすことは十分可能です。
③コツコツと貯金をし続ける
資産運用を成功させるコツは、コツコツと貯金をし続けることです。
資産運用は手元にある資産を元手に、さらに資産を増やしていきます。
雪だるまと同じで中心の雪の塊を大きくしていくことにより、全体をさらに大きくする必要があるのです。
そのため資産運用において「儲けがでたからお金を使ってしまおう」という考えは危険です。
いつまでも元手が増えないため、利回りを上げても資産が思ったように育たない事態に陥ることがあります。
資産運用は「老後の資金づくり」など何かの目的に向かって始めることが多いと思います。
目的を果たすまで、無理のない範囲で貯金をするようにしていきましょう。
④資産運用をしてお金を増やす
最後のポイントは、資産運用をしてお金を増やしていくことです。
「資産運用の中に貯蓄も含まれる」ことは先述しました。
しかし現在の日本の銀行金利は低く、普通預金をしているだけではお金は一向に増えていきません。
全ての資産をを投資に回す必要もありませんが、割合を決めて資産運用でお金を増やしていくことが重要です。
投資と貯蓄の具体的な割合が決められない場合は、セミナーや勉強会などに参加し、金融のプロに頼ることも一つの手です。
自分の目標やライフステージにあった投資方法で、適切にお金を増やしていくようにしましょう。
女性が資産運用をする際におすすめの投資先
資産運用と一言で表しても、様々な種類の投資先があります。
ここでは女性におすすめな6つの投資先を紹介していきます。
- 定期預金
- 投資信託
- 株式
- 財形貯蓄
- 不動産
- 債券
どれか1つを選んでもいくつか組み合わせてもいいですが、自分のライフスタイルに合ったものを選択し、無理なく運用するようにしましょう。
①定期預金
定期預金とは銀行に一定期間預金をすることで、預入金に対し金利が付くものです。
普通預金はいつでも引き出すことができますが、定期預金は引き出せるまでの期間が決められています。
定期預金は一定期間引き出せない代わりに、普通預金よりも金利が高くなっています。
2021年現在の日本で定期預金をした場合、平均年利率は0.003%となっています。
これは1000万円預けたとすると、1年後は1003万円、5年後は1015万円という計算となります。
他の投資方法に比べて期待できる利回りは低いですが、資産がなくなるリスクが低く、簡単に運用できることができます。
そのため定期預金と組み合わせて、他の投資を行うと良いでしょう。
②投資信託
投資信託とは資産を投資の専門家であるファンドに預けることで、自分の代わりに資産を運用してもらう金融商品です。
集められた資産をどう投資するかは、ファンドごとに方針が変わってきます。
そして投資先は国内外の債券や株式、不動産やデリバティブ商品と様々です。
投資で得られた利益は資産を出資した投資家に分配金として返されますが、必ずしも成果がでるとは限らないため注意が必要となります。
③株式
株式投資とは企業が資金調達のために発行した株を投資家が購入することで、様々な利益を期待する投資方法です。
株式投資の利益を得る方法は2つあります。
- キャピタルゲイン(値上がり益)
- インカムゲイン(配当金や株主優待)
キャピタルゲインは株価が安い時に買って高い時に売ることにより、差額を利益として狙います。
インカムゲインは企業から株主に対し配られる、配当金や株主優待を狙って投資します。
このように同じ株式投資でも2種類の利益を狙った投資方法があるため、株式投資を行う場合はどちらの方法を取るか考えてから始めるようにしましょう。
④財形貯蓄
財形貯蓄とは、国と会社が連携して従業員の資産を増やしていく制度です。
日本国の事業主の下で働く従業員が利用することができる制度で、パートや派遣社員といった方も一定の基準を満たせば利用することができます。
財形貯蓄は提携する金融機関へ給与の一部を積立てることで、確実に貯蓄を増やしていくことができる投資方法です。
会社の給与から天引きされた給与は「一般財形貯蓄」と「財形年金貯蓄」と「財形住宅貯蓄」の3つに分けることができ、好きな組み合わせをチョイスすることができます。
そして財形貯蓄のうち、「財形年金貯蓄」と「財形住宅貯蓄」に関しては合わせて残高550万円まで、元本に生じる利子などが非課税となります。
非課税で確実に貯蓄を増やすことができるため、企業にお勤めの方はぜひ利用したい制度です。
⑤不動産
不動産投資とは所有の不動産を賃貸として提供し、家賃収入を得る投資方法です。
大家さんをイメージしてもらえば分かりやすいかと思います。
不動産は初期投資に莫大なお金がかかってしまうのがネックですが、立地がいい場所の不動産を手に入れることができれば安定した収入を期待することができます。
そして安定収入を見込むことができれば、管理人を雇ったり各種申請等を第3者に任せたりすることで、不労所得を狙うこともできます。
不動産投資に関しては銀行から融資を受けることも可能なため、女性にもおすすめな投資方法となっています。
⑥債券
債券とは、資金調達が必要な国や地方自治体、企業などが発行するものです。
投資家が債券を購入することで、債券の発行者は資金を調達することができ、投資家は債券の利息を受け取ることができます。
一般的に債券は保有期間が決まっており、保有期間中に訪れる利息日に債券保有者は利息を受け取ることができます。
そして保有期間が満期になると、最初に払った額面分のお金が債券保有者に支払われます。
基本的にお金が返ってくる償還日まで保有していることが前提で、その前に債券を売却すると元本割れする可能性もあります。
債券は保有期間さえ守ることができれば、安定して収入をえることができるため、リスクの低い投資方法といわれています。
女性の資産運用の2つのタイプ
女性の資産運用のタイプは、一括投資と積立投資の2種類あります。
どちらのタイプがどういった女性におすすめなのか、詳しく解説していきます。
①一括投資
一括投資がおすすめな女性は、現時点で手元に資金の余裕がある方、投資に自信がある方です。
一括投資とは、一度にまとまった資金を投じて資産運用するタイプを指します。
例えば年間60万投資枠があるとして、一回で60万円全てを投資します。
一括投資の特徴は、2つあります。
- 投資タイミングの見極めが難しい
- 損益の幅が大きい傾向にある
一括投資の場合チャンスは1回しかないため、投資タイミングは非常に難しくなります。
株式投資の場合なら株価が底値を付けたタイミングを見計らわなければならないため、高度な投資の知識や経験が求められます。
しかしタイミングを見極めることさえできれば、一括投資で大きな利益を得ることが可能です。
②積立投資
積立投資がおすすめな女性は、現時点でまとまった資金がない方、投資に自信がない方です。
積立投資とは、少額をタイミングを分けて投資していくタイプを指します。
例えば年間60万円投資するならば、1ヶ月に5万円ずつ投資していくことになります。
積立投資の特徴は、2つあります。
- 投資タイミングを見極める必要がない
- 損益の幅が小さくなる傾向にある
積立投資は、一定の期間ごとに同じ額を投資していきます。
株式を積立投資で買う場合をシミュレーションしてみましょう。
5万円分の株を買うとして、積立日に株価が下がっていれば多くの株式を買うことになります。積立日に株価が上がっていれば、その分少ない株式を買うことになります。
このように金額によって株数が変化するため、各投資ごとの価格変動のリスクを分散することができます。
しかしリスク分散することができる一方、一括投資に比べ利益幅は狭くなる傾向があります。
リスクとリターン毎におすすめの投資先
続いてリスクとリターンを3パターンに分けて、おすすめの投資先を紹介していきます。
- 長期で着実に資産を増やす(リスク小)
- 中期で比較的安全に資産を増やす(リスク中)
- 短期で資産を増やす(リスク大)
女性の方は出産や老後資金の調達など、ライフステージが変化していきます。
それぞれのライフステージに合わせて、自分に合った投資先を選ぶようにしましょう。
①長期で着実に資産を増やす(リスク小)
長期で着実に資産を増やす投資先には、以下のようなものが挙げられます。
- 定期預金
- 財政貯蓄
- 債券
以上の3つの投資先は、時間を書ければ資金が着実に増えていくものです。
しかし、リスクが低いため大幅な利益を狙うことは難しくなっています。
②中期で比較的安全に資産を増やす(リスク中)
中期で比較的安全に資産を増やす投資先には、以下のようなものが挙げられます。
- 投資信託
- 株式(中長期保有)
- 不動産
以上の3つの投資先は中期で資産を増やすことができるため、比較的安全に資産を増やすことができます。
とはいえ危ない金融商品を手に入れた場合、資産が減ってしまう可能性もあります。
どの投資方法においても安全な商品を手に入れるため、入念な下調べをして投資に臨むようにしましょう。
③短期で資産を増やす(リスク大)
短期で資産を増やす投資先は、以下のようなものが挙げられます。
- 株式(短期のキャピタルゲイン狙い)
- FX
- 仮想通貨
以上の3つの投資先はハイリスク・ハイリターンですが、比較的短期間で資産を増やすことができます。
ただしこれらの方法で投資を行う場合、経済や投資に対する高度な知識と経験が求められます。
プロの投資家でも苦労するような投資方法のため、よほど自信がない限り手を出さない方が無難です。
まとめ
女性におすすめな資産運用の方法や、上手に運用するコツなどを紹介しました。
いろいろと解説してきましたが、その人の資産状況や生活環境によって資産運用の方法も変わってきます。
そのため初心者が最初からうまく資産運用することは、難しい場合があることも事実です。
不安な場合は、セミナーなどに参加して金融に関するプロに資産運用の相談をしてみるのも良いでしょう。