投資を始めたいと考えている女性のみなさん、投資信託をご存じでしょうか。
「投資信託ってなんだか危なそう」、「失敗しそう」というイメージを持つ女性の方も多いかもしれません。
しかし投資信託は、投資の中でもローリスクな投資方法なのです。
今回は投資初心者の女性に向けて、投資信託の仕組みや失敗がちな特徴、失敗しないためのポイントまで、詳しく解説していきます。
投資に興味のある女性のみなさん、ぜひ参考にしてみて下さい!
目次
投資信託の仕組みとは?
投資信託とは、複数の投資家から資金を集め、それをプロの運用家であるファンドマネージャーが運用する金融商品です。
投資家が運用して得た利益は、分配金として投資家たちに分けられます。
ファンドマネージャーの投資対象は、国内外問わず、株式や不動産、債券など様々です。
投資信託ではファンドマネージャーが運用するため、投資に詳しくない方、投資を行うためのまとまった時間がない方でも、資産運用することができます。
投資で失敗するとどうなるのか?
投資は、その大小の差はあれど、必ずリスクがついてまわるものです。
そのため投資の一種である投資信託では、プロのファンドマネージャーが運用を行っても、利益が発生しないことがあります。
利益が発生しないと、もちろん投資家へのリターンもありません。
そうすると投資金が減ってしまい、投資は失敗に終わってしまうのです。
投資で失敗するとどうなるのか、2つのパターンに分けて紹介します。
パターン1つ目、生活費を削って投資していた場合です。
生活費を削って投資を失敗した場合、もちろん生活がうまく回らなくなります。
食費を削ったり、消耗品を節約したり、苦しい思いをしなければならないでしょう。
場合によっては、生活費を借金しなければならないかもしれません。
そうすると、心身共に悪影響を及ぼし、投資の失敗以上に損失を被ることになります。
パターン2つ目、余剰金を使って投資していた場合です。
余剰金を使った投資で失敗した場合、資金は減りますが生活に影響はありません。
余剰金とは、その名の通り生活の中で必要ではない、つまり余っているお金です。
そのため、余剰金が減ったとしても、特に生活スタイルを変える必要がありませんよね。
このことから分かるように、投資は必ず余剰金で行う必要があります。
投資に「必勝」という言葉はありません。
そのことを心に留め、無くなっても困らない資金で運用を行うようにしましょう。
初心者が投資で失敗しがちな5つの特徴
投資信託の初心者が、投資で失敗しがちな5つの特徴をお伝えします。
- 知識がないままおすすめの商品を購入してしまう
- 相場を見てタイミングで投資をしてしまう
- 最初からいきなり高額な投資を始めてしまう
- 毎月分配型の商品に手を出してしまう
- 広告やSNSにつられて信じてしまう
余剰金で投資を行っているとはいえ、できる限り資金は減らしたくないですよね。
上記の5つの特徴を押さえ、できる限り失敗を回避できるようにしましょう。
①知識がないままおすすめの商品を購入してしまう
投資信託を購入する際、証券会社や銀行から、おすすめの商品を紹介されるかと思います。
しかし、いくらプロがおすすめするからといって、知識がないままその商品を購入することは、やめておきましょう。
金融機関は、利益を得るために営業をかけています。
そのため投資家の利益よりも、金融機関の利益を一番に考え、商品を勧めてきているかもしれません。
もちろん、投資家のことを考えて、商品をおすすめしている場合もあるでしょう。
しかし知識がないと、そういったことを判断することができません。
また、人気ランキングで一位を取っている商品も、知識なく購入する事は危険です。
選択すべき投資信託の商品は、資産状況やライフスタイルなど、個人個人で変わってきます。
そのため、他の人にとって良い商品も、自分にとって良いとは限らないのです。
こういったことから、自分で商品のコスパや利益率など、判断できるように最低限の勉強は行う必要があるといえます。
②相場を見てタイミングで投資をしてしまう
相場のタイミングを見計らって投資を行う、一見良いことに思えますが、投資信託においてこの行動は失敗の元です。
投資信託の基本は「積立投資」です。
積立投資では、1つの商品に対し同じ期間で同じ金額を、長期間投資します。
そのため、相場のタイミングを見計らう必要はないのです。
積立投資を行うメリットは、損益の幅を小さくできることにあります。
投資信託の投資対象の価格が下がったタイミングでは、多くの商品を購入する事ができます。
一歩投資対象の価格が上がったタイミングでは、少ない商品を購入する事となります。
そうすると、結果的に1つの商品に対する購入金額が平均化され、価格変動のリスク軽減に繋がるのです。
この積立投資によるリスク回避方法を「ドルコスト平均法」と呼びます。
相場のタイミングを見計らう投資は、投資の基礎ができ初心者を脱却できてから行うようにしましょう。
③最初からいきなり高額な投資を始めてしまう
最初からいきなり高額な投資を始めると、失敗する可能性が高まります。
投資には「必勝法」がないため、どんなに頑張っても損失を被る可能性があります。
そして投資初心者であれば、なおさら資産が減る可能性が高いでしょう。
投資初心者が高額投資を行いその資金が減った場合、パニックに陥る危険があります。
そしてパニック状態で冷静な判断ができなくなり、さらに損失を被るような投資を行う、負のループに陥ってしまうパターンは多いです。
このような負のループで資産を無くさない為にも、必ず最初は、高額投資をしないようにして下さい。
高額投資を避けることで、損失時も冷静に行動することができます。
それでは、具体的に「高額」とは、どの程度から範囲になるのでしょうか。
それは「個人による」が答えになります。
投資信託を行う場合、多くの方は長期間のスパンで投資を行うと思います。
そのため、できるだけ長期間、無理なく続けられる金額で行う必要があるのです。
つまり、何度も言いますが投資信託は「余剰金」で行う必要があるのです。
初心者の場合、余剰金を越して投資すると、高額投資と判断して良いでしょう。
つまり、個人の資産状況にもよりますが、必ず「余剰金の範囲を超えない」、つまり個人の中で高額ではないお金で投資を始めることをおすすめします。
④毎月分配型の商品に手を出してしまう
投資信託において、毎月分配型の商品は避けた方が良いです。
毎月分配型とは、毎月投資信託の分配金が投資家の手元に入ってくる金融商品です。
毎月お金がもらえるため安心と思う方も多いですが、実際には税金の面で不利になっています。
なぜなら毎月お金が入ってくるということは、毎月税金がかかってしまうということなのです。
そのため分配金がないファンドや、年に1回のみ分配金が配られる商品に比べ、税金が高くなります。
投資は余剰金で行うべきと先述しました。
余剰金で投資を行っている限り、毎月の分配金がなくても、生活に困ることは少ないはずです。
そのため、トータルで考えて不利になる、毎月分配型は避けておきましょう。
⑤広告やSNSにつられて信じてしまう
広告やSNSを鵜呑みにせず、自分で考えを持って行動するようにしましょう。
「何もせず資金の10倍の利益」、「悠々自適に不労所得生活」など、世の中の広告やSNSには、甘い言葉が溢れています。
投資信託に限らず、こういった話のほとんどは詐欺と考えた方が良いでしょう。
世の中に、お金儲けに関するうまい話はありません。
あったとしても、不特定多数が見ることのできる広告やSNSでは、まず見つけることができないでしょう。
基本的に、広告やSNSは受動的な情報です。
つまり、広告主が見せたい情報のみを見せています。
投資信託でも、この手の怪しい広告を見ることがあります。
そういった広告に対し、正しい情報であるか自身で判断し、カモにされないように身を守りましょう。
投資女性初心者が投資信託で失敗しない4つのポイント
投資初心者の女性が、投資信託で失敗しないためのポイントは、4つあります。
- 下落相場で売らないことを心がける
- 個別株にまとめて一気に投資しない
- 幅広い市場に分散して投資する
- 相談先となる銀行や証券会社・IFAの特徴を事前に把握しておく
投資を成功させる秘訣は、できる限りリスクを減らすことです。
投資を始める女性のみなさん、しっかりとポイントを押さえて、失敗をできる限り回避しましょう!
①下落相場で売らないことを心がける
下落相場とは、投資対象の金融商品の価格が下がっている状態を指します。
下落相場になると「このまま価格が下がり続けるかも」と不安に思い、売却してしまう方も多いでしょう。
確かに株式投資では、価格が下落したら売却する方が良いとされています。
しかし投資信託においては、下落相場では売らない方が良いかもしれません。
投資信託の基本は「積立投資」であると先述しました。
積立投資は、長期的な目線で相場を考える必要があります。
例えば何らかの理由で、一時的に相場が大幅に下落したとしましょう。
しかし一般的に考えると、相場というものは下がったり上がったりを繰り返すものです。
そのため、急激に下がった相場が、そのまま下がり続けることは少ないと言えます。
そして積立投資を行っている場合、同じ金額を投資し続けるため、下落相場では多くの商品を手に入れることができます。
すると相場が上がった時に、資産価値は増えているはずです。
長期的な投資を行っている投資信託では、下落相場でも耐える必要があることを覚えておきましょう。
②個別株にまとめて一気に投資しない
全ての投資において、リスク回避の基本として「分散投資」が挙げられます。
分散投資とは、様々な投資対象に投資する方法です。
例えば株式であれば、1つの企業の株ではなく、いくつかの企業、場合によっては違う国の企業に対し投資します。
他にも株式や不動産、債券といった違う金融商品に対し投資することも、分散投資の方法です。
ここでは「個別株にまとめて一気に投資しない」ことをおすすめしています。
未来のことは誰にも分かりません。
そのため「超安定企業」とされている有名企業であっても、何らかの理由で倒産する可能性はゼロではありません。
そして倒産すると、もちろん株式の価値もゼロになります。
そのためどれか1つの株に決め打ちして、資金をすべて投入することは、非常にリスクが高いです。
特に投資初心者であれば、どの株を選ぶか、そしてどのタイミングで売買するか、個別株を評価することは厳しいでしょう。
投資信託はすでに様々な株式がパッケージになった、金融商品となっています。
また、株式に債券といった、複数投資対象が組み合わさったものもあります。
投資対象の内訳は投資信託によって異なりますが「分散投資」を心がけておくと失敗を避けることができます。
③幅広い市場に分散して投資する
先ほど、分散投資はリスク回避に有効であることを述べました。
そして投資信託であれば、投資対象や地域など、様々な商品がパッケージ化されているものを選ぶことができます。
分散投資では、なぜリスクを減らすことができるのでしょうか。
例えば、1つの市場に対し投資を行ったとしましょう。
すると、その市場全体の価値が下がると、自分の資産も大きく減ってしまいます。
しかし、他の市場を持っておくと、1つの市場の価値が下がっても、他市場の価値も全て下がらない限り、自分の資産へのダメージを抑えることができます。
投資信託において、分散投資の方法は3つの方法があります。
- 投資対象の分散…株式や債券、不動産といった複数の投資対象を持つ
- 地域の分散…日本国以外にも、先進国や新興国に分け、複数の地域の投資対象を持つ
- 時間の分散…一括購入ではなく、複数回に分けて購入する(積立投資)
できる限りリスクを減らすためにも、投資信託では幅広い市場に対し、分散投資を心がけましょう。
④相談先となる銀行や証券会社・IFAの特徴を事前に把握しておく
投資信託の購入先は、大抵の方は銀行や証券会社になると思います。
また、最近では独立系のファイナンシャルプランナーである「IFA」や、ネット証券を仲介して、投資信託を購入する方も多いです。
そして、投資信託に関する相談先は、基本的に投資信託を購入した機関になります。
しかし、コストや取扱商品などは販売先によって異なるため、購入前にそれぞれの特徴を知っておく必要があるのです。
例えば、銀行の商品取り扱い本数は数十本程度であることが多いですが、ネット証券では数千本の商品数を誇ることもザラです。
他にも、証券会社の提案方式は、会社の利益を追求することがありますが、IFAであれば顧客の利益を考え提案することも多いです。
自分のライフプランに合った投資を行えるか、しっかり考えてから選ぶためにも、それぞれの特徴を事前に把握しておきましょう。
まとめ
投資信託は、投資家から集めた資金をプロのファンドマネージャーが運用する、投資方法です。
しかし、いくらプロが運用するからといってもリスクはあるため、余剰金を使って投資する必要があります。
そして失敗を減らすためにも、下落相場で売らないことや分散投資をすることなど、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
現在の日本は低金利政策により、銀行に預金していてもほとんどお金が増えることはありません。
女性の方であれば、ライフステージの変化と共にまとまったお金が必要となることがあります。
そんな時に使えるお金を増やすためにも、余剰金を使って投資信託を始めてみてはいかがでしょうか。